街頭をゆく
オランダ紀行
[オランダ政府観光局]


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Nederlandse Spoorwegen(NS)

一部の国際列車を除いて、オランダ国鉄の車両は近鉄特急によく似ています。 塗装は黄色を基調としてブルーのラインが鮮やかであり、まるでビスタカーのような2階建て車両も多いです。

Roermond 駅の通称”ドッグノーズ” 運行形態はいたってシンプルで、列車種別としては日本の快速列車にあたるインターシティとストップトレイン と呼ばれる各駅停車の2種類だけです。これらの列車がほぼ30分毎に運行されています。 列車の経路やダイヤは利便性を優先し、乗換えのタイムロスがなるべく発生しないように設定されています。 3本のインターシティを乗り継いで行けば、オランダの北の端から南の端までたった3時間半で行くことができます。 切符は駅の窓口で簡単に買える1日乗車券(Dagkaart)が便利で、37.1ユーロ(約5,000円)でオランダ国内を1日中乗り回すことが出来ます。

Amsterdam CS に停車中のEL牽引2階建列車 列車のスピードは最高で130〜140km/h(線路脇の距離ポストと腕時計から算出)とかなり高速で日本の在来線特急のトップクラスの速さです。 しかも乗り心地はすこぶる快適です。列車には電車、電気機関車の牽引する客車列車、ディーゼルカーといろいろありますが、 どれほどスピードを出しても車両の揺れはほとんどありません。それにこちらの連結器の構造はすばらしく、 客車列車でもJRのような発車時のガクッという衝撃は全くありません。 発車時の滑らかな加速には、日本人ならだれしも驚くでしょう。 私は、モーターのうなりやディーゼルエンジン音の無い、静かで衝撃のない乗り心地が満点の客車列車が 一番気に入りました。ただ、残念なのは洗車頻度が少ないのか、窓ガラスが埃で汚れていることが多く、車窓風景を見る楽しみを少なからず奪っていることでした。

一日乗車券(Dagkaart) よく言われるように、案内放送はほとんどありません。車内放送といえば停車駅に近づくと駅名を短くアナウンスするぐらいです。 駅構内では、発車時のベルもまったくありません。時刻になると、車掌の笛だけで発車してしまいます。いずれも日本の過剰とも言えるやかましいアナウンスや構内放送と比較して、いたって簡素です。 といって喋り好きのお国柄、車掌の愛想も悪いわけはなく、検札の際に乗客といったい何を喋っているんでしょう?あちこちで楽しそうに話してます。

ところで、NSでは日本と違い、軌道設備の保守作業を列車の運行を止めて、昼間に行うことがよくあります。 このときは、列車の到着と連動してその区間に代行バスを運転してくれます。ヨーロッパのハイウェイは広々としてネットワークも充実していますから、 バスでの移動も快適ですが、時間は列車よりかかるので多少の余裕がいります。 工事の区間と日時は、駅の掲示板に黄色の紙で予告してありますので、できれば事前に確認しておくと安心です。

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