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デン・ハーグにあるマウリッツハウス美術館には、フェルメール鑑賞のためにとうとう8回も足を運んでしまいました。 お目当ては、もちろん「真珠の少女」と「デルフトの眺望」です。 この美術館は、デン・ハーグCS(中央駅)から歩いて10分ほどの オランダの国会議事堂があるビネンホフという所の一角にあります。 裏には水鳥の遊ぶ小さな池があり、対岸から美術館などを眺める景色がなんとも風情があります。 建物は、マウリッツ邸を改造したもので、17世紀スタイルの風格が随所に漂っています。 大きさは3階建ての箱型でこじんまりとしていて、邸内のすべての絵画を単にひととおり眺めるだけなら、 30分もあれば充分でしょう。訪れる人は途切れませんが、よほど込み合わない限り列を作ることもありません。 それゆえフェルメールのみならず、レンブラント、ルーベンス、ヤン・ステーンなどのネーデルラント名画をゆっくりと鑑賞できます。 これら重要画家の作品はそれぞれ3階の小部屋にあります。
数ある名画のなかでもフェルメールほど不思議な魅力に満ち溢れている作品はないでしょう。
今後、デン・ハーグを何回訪れたとしても、決して見飽きることはないと思います。
この画家の作品には主張というか、他の画家に見られる何か作為的な表現がまったく感じ取れません。
暗く素朴を極めた奥深いタッチのなかに、知らず知らずに引き込まれてしまいます。 |